12 鬼ごっこ終了






次の日も人識は町をぶらついていた。

だが、暇というわけでもなかった。

今朝感じた気配。

よく知った、はっきりいって結構鬱陶しい奴がこの町に入ったという証拠。

向こうもきっと気付いているだろうし放っておけば自然と会えるだろうとは思うのだが、

人識はあえて外にでた。

理由は単純、を驚かせたかったから。

今日は授業が午後からだというはまだ家にいる。

帰ってきたら変な人が家に上がり込んでいた、

人識としてはこのシチュレーションを演出してみたい。

だからが家を空けるまでは、

なるべくの住むマンションから遠い場所をうろつくことにした。

そして気のむくままに道を歩き続けること一時間。

ようやく、それと出会った。

いや、追いつかれた、の方が正しい表現なのだが。













「おっせーよ、兄貴」

「散々人に探し回させたあげくにその台詞は少々いただけないと思うのだがね――。

 見つかったことだし、良しとしようか」












そう言って、零崎人識と零崎双識は、合流した。









12 鬼ごっこ終了 end.


双識の口調がわからない‥‥。