落ちていく。
廃ビルの屋上。
壊れたフェンス。
縁に立って、下を見下ろす。
高い。
ふっと力を抜く。
体が傾く。
落下。
あたまから。
風を裂いて。下に。下に。
暗闇へ。
上。
ビルとビルの間から光が。
夕日になる一歩前の、あわい色。
差し込んで。
きれいだ。
下。
地面が近い。
暗く、ガラクタだらけの。
このままイったら、死ぬ。かな。
ぐちゃぐちゃな自分が容易に想像できて、少し笑えた。
「!」
声。
視線を向けると、焦った顔のコイビト。
目が合ったから、ニヤリと笑ってやった。
壁を力一杯蹴る。
反動で横に飛んで、それからくるっと一回転。
今までの落下スピードを殺して、とん、と地面に着地した。
駆け寄って来て俺を強く抱き締めた相手に、俺はいつも通りの口調で抗議する。
「苦しい。スピット」
「、これで何度目だ? 頼むから、もうやらないでくれ」
何も言わないでいると、俺の肩に顔をうずめながらスピットは言った。
「」
「・・・・・・わかった」
前にも似たような会話を何回もしたことがあるような気がしたけど、もう気にしない。
いつまでたっても放そうとしないスピットの背に自分の腕をまわして、俺は目を閉じた。
私がもしA.T.で上手く走れたとしたら間違いなくと同じ行動をとるだろうなぁと思いながら授業中に書きました。(オイ)
こう、高いビルから落下して、地面に激突する瞬間にくるって着地するんですよ。
それかわざと地面に向かって加速していって、急停止。
あ、別に、自殺願望があるわけではないので(笑)
Dream
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